何でも質問箱
2024年08月26日号
審査部審査番号号
機関投資家が提出する報告書「フォーム13F」とは?
- 四半期毎にSEC(米証券取引委員会)に提出する株式保有報告書のこと。
米国で総額1億ドル(約150億円)以上の株式を保有する機関投資家は、四半期毎(期末から45日以内)に保有銘柄の一覧をSECに提出する義務があります。開示対象となる証券には米国に上場する株式やオプション、上場投資信託(ETF)、米国預託証券(ADR)などが含まれ、それぞれの銘柄名・株式数・時価総額などを記載する必要があります。
市場の透明性や投資家の信頼を高めることを目的として導入された報告書ですが、有名な機関投資家やヘッジファンドが期間中にどのような売買をしていたかを知ることができる資料としても注目されています。例えば、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが提出した2024年6月末時点のフォーム13Fを見ると、4~6月期にアップルやシェブロンの株式を売却していたことが分かります。こうした個別銘柄に対する投資判断に限らず、複数の報告書を時系列で分析すれば、市場のトレンドを読む上でも重要な参考情報になります。ただ期末時点での情報であるため、提出期限までに保有銘柄が変更されている可能性があるなど活用する際には注意も必要です。